artists

Horst Antes - gouache・lithograph・aquatint
ホルスト・アンテス展 グァッシュ・リトグラフ・アクアチント



2004年9月21日(火)-10月23日(土) 西村画廊


"Haus auf rosa Flache" ,1999
モノタイプ、アクアテック、鉛筆, 49.7 x 52 cm

 
 

西村画廊では9月21日より10月23日まで、 当画廊では第8回目のホルスト・アンテスの個展となる「ホルスト・アンテス展 グァッシュ・リトグラフ・アクアチント」を開催いたします。
大きな頭とそれを支える太い足からなる「頭足人」で知られるホルスト・アンテスですが、プリミティブ・アートのコレクターでもある彼は特にアメリカ南西部の先住民であるホピ族の文化、宇宙観に多大な影響を受けています。1986年に初めて発表された、窓も扉もない閉じられた空間として家を描いた「ナヴァホの家」のシリーズはこうした要素が色濃く現出したものとして大きな反響を得て、1990年には当画廊でも個展「ナヴァホの家」としてこれらの作品を展示しました。以後現在に至るまで「家」のモチーフは様々に姿を変えながら、象徴的に描かれ続けています。
前回の個展「"Votives" and Recent Paintings」以来9年振りとなる西村画廊での個展である本展では、新作を含む版画19点、ドローイング5点の「家」を描いた作品を展示いたします。レンガ造りをおもわせる壁に囲まれた家の群像や神秘的な青色の屋根をもつ家が、グァッシュ、リトグラフ、アクアチントなどを用いて多様に表現されており、単純化されたフォルムが家々の揺るぎない存在感を強調します。これらの作品は「家」という概念に附随する意味を思案させ、謎めいた空気を孕むと同時に、整然と配置される家々からはあらゆる幾何学的法則を超越したところにある安定感と解放感も感じられます。アンテスの「自由」に満ちた作品から溢れる知的なロマンをお楽しみ下さい。
なお巡回中の展覧会「アンテスとカチーナ人形」もよろしくお願いいたします。