押江千衣子 -NUDE- OSHIE Chieko
2005年2月7日(月)−2月26日(土) 西村画廊
はだか hadaka 6 watercolor on paper 30 x 38 cm, 2004 photo:UCHIDA Yoshitaka
ヌード nude L-5 watercolor on paper 37.5 x 56 cm , 2004 photo:UCHIDA Yoshitaka
西村画廊では2月7日(月)より2月26日(土)まで2005年の第一回展覧会「押江千衣子-NUDE-」を開催致します。 >>押江千衣子プロフィール 私たちが暮らしている「服を着る」文化の中では、「ヌード=裸体」という身近であるはずの人間の核心に触れたとき、普段の生活では見えてこない自己や社会の存在の非日常性に気付かされます。 ヌードはこれまで多くの芸術作品に多様に表現されてきました。時には均整のとれた完璧な裸体を持ったギリシア時代の彫刻の数々が表すように神格化された存在を示唆するものであり、またはルネサンス期の生き生きとしたヌードの表現はそのまま人間賛歌に結びつきます。そして19世紀後半のパリ画壇に衝撃を与えたエドゥアール・マネの「オランピア」では、絵画の神聖化のアンチテーゼとして娼婦のヌードが描かれました。時代の変化に応じて様々に表現され続ける「ヌード」は、芸術家を魅了してやまない深遠なテーマと言えるでしょう。 西村画廊では4回目の個展となるこの度の展覧会では、押江千衣子がヌードを描いたドローイング約25点を展示します。押江ならではの繊細な色彩感覚を活かした美しいグラデーションであらわされた身体の陰影は、裸体の持つ体温とエロスを感じさせます。足を広げたアクロバティックなポーズや肥った西洋人の女性モデルたちを描いた水彩画約25点はすべて押江が在籍している美術大学で制作されたものです。アカデミックなデッサンの枠組みを大きく超えて、肉体の多様性と躍動感を大胆な筆致でとらえた作品が展開する、押江独自の世界にどうぞご期待下さい。