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日本画二人展−町田久美・中村ケンゴ

2004年6月8日(火)−6月26日(土) 西村画廊

 

 

町田久美 MACHIDA Kumi



「擬似」 2004年
パネルに雲肌麻紙、青墨、岩絵具、胡粉、銀箔
53 x 65 cm

 

中村ケンゴ NAKAMURA Kengo

「スピーチバルーンマン」 2004年
パネルに和紙、岩絵具、顔料
49 x 27.9 x 3.5 cm

 
 
     
 

西村画廊では6月8日(火)より26日(土)まで、「日本画二人展ー町田久美・中村ケンゴ」を開催します。

町田久美は、キユーピー人形やおかっぱ頭の子供など昔懐かしい日本を思わせるモチーフを描きながら、どこか現代的な不安や猥雑さの漂う作品を制作しています。細い筆線を何度も重ねるという職人的な作業によって生み出された精緻なラインは、ひそやかな情熱を感じさせます。古さと新しさ、冷たさと熱さという相反するものが同居する画面が、彼女の作品の魅力と言えるでしょう。

中村ケンゴは、マンガで使われる”フキダシ”を敷き詰めて様々なものをかたどった「Speech Balloon」シリーズなど、都会生活の空虚さや内容のない会話を批判的な視点でとらえつつもポップに表現した作品を制作しています。ポップなモチーフを岩絵具の塗り込まれた美しく繊細なマチエールで描くことで、独特な深みのある世界が展開されます。

共に当画廊では初めての展覧会となる作家です。伝統的な日本画の素材を使いつつも新しい絵画の在り方を模索している若い二人の作家が、渾沌とした現代社会と向き合いながら、日本における絵画の新たな方向性を提示する様にご期待下さい。