5月7日(火)より5月18日(土)まで、「舟越桂未公開ドローイング展<地図になる前>」を開催。
彫刻家舟越桂にとって、ドローイングは彫刻制作に欠かせないもの、いわば設計図や道しるべのような存在です。本展は、作家本人が敢えて手元に残しておいた未公開ドローイング約150点で構成されます。
彫刻「山を立てる」(中山峠森の美術館蔵)の構想の手がかりとなったドローイング、「青い手」(ハイルブロン市立美術館蔵、ドイツ)のためのイメージスケッチや小さなスケッチブックなど、いずれも、舟越本人にとって重要な意味を持つがゆえにいままで公開されることのなかった作品を集めました。
これまでの舟越彫刻作品の鍵となった、またこれから生み出される未来の作品にはかり知れない影響を与えるであろうドローイングの数々。彫刻というかたちになる前の、ゆらぎを伴った思考の軌跡を、この貴重な機会にどうぞご覧下さい。
今年、舟越桂は1月から2月にかけて4都市(東京、横浜、大阪、京都)を巡回したタカシマヤ美術賞展に、歴代受賞者の一人として新作彫刻「水の山」を出品しました。近年の作品制作の源となっている「山のような人物」というイメージが強く反映されたこの作品は、各地で賞讃されました。
この後舟越は、5月25日から7月7日まで東京ステーションギャラリーで開催される「東日本の現代作家彫刻展」に、最新作「雪の上の影」を出品する予定です。また、2003年4月から2004年5月まで、舟越桂回顧展が東京都現代美術館ほか、全6館で開催される予定です。
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