artists
   
  Animal 2002-07 2002 camphor wood, oil 93.5 x 59.5 x 81.5cm  
     
     
 

三沢厚彦

Misawa Atsuhiko

-Animals-

New Sculpture

6/18-7/13 2002

 
     
 

彫刻家三沢厚彦の第2回個展"Animals"を開催いたします。

今回は、体長3.7メートルにおよぶキリンをはじめ、カンガルー、ブタ、マンドリル等の動物が登場いたします。もちろんウサギや犬、猫たちも。

かつて流木やプラスティックの玩具等を寄せ集めたアサンブラージュの作品を制作していた三沢が、初めて単体の素材による「彫刻」を発表したのは、2000年の西村画廊での初個展でした。荒削りの木(楠)に油絵具で着彩するという手法で制作された彫刻作品の主題は、シマウマ(北海道立旭川美術館蔵)やトラ(井原市立田中美術館蔵)から犬や猫にいたるまで、全て大小さまざまな動物でした。動物たちはいずれもほぼ実物大で、単なる写実ではなく、私たち人間が動物に対して抱く印象の表現を追求しています。

その後、2001年には第20回「平櫛田中賞」を受賞した三沢は日本橋高島屋と井原市立田中美術館での受賞記念個展という大きな発表の場を経験し、これらの展覧会を通じて三沢への評価は一層高まりました。そういった大きな経験をした三沢が再び西村画廊に戻って行うのが、今回の個展 "Animals"です。

「ひとつの彫刻作品で、細かい部分と大きな全体が同時にありつつ主張し合い、調和しているような関係を、展示空間内での個と全体でもつくりたい」と三沢は言っています。

立っていても床と水平に寝そべっているかのようなダックスフンド、背が高く垂直的なキリン、大きなしっぽが深い奥行きを生み出すカンガルー。大きさもかたちもさまざまな動物たちのせめぎあいによって、三沢は会場そのものまでを含む作品空間の表出を図ります。発展を続ける三沢の試みにどうぞご期待ください。

なお、この展覧会に合わせて、三沢厚彦の第1作品集"Animals"が発行されます(求龍堂)。

 
     
   
     
     
 

三沢厚彦作品集

対談:舟越桂、奈良美智

発行 求龍堂

B5変型 136ページ(図版150点) 並製本カバー

定価2,100円(税込)